父がしてくれた話し

ラッドさんの、「子供のころに最も強い影響を受けたおとぎ話や寓話を思い出してください」というフレーズから、小さいころ母に「ロビンソン・クルーソー」を読んでもらった話しを以前書きました。

 

 

poohpoohsan.hatenablog.com

 

小さい頃、父には本を読んでもらった記憶はありませんが、お話をしてもらった記憶はあります。一番印象に残っているのは、親孝行した息子の話。父親が病になり、鯉が食べたいとの希望。真冬のことで池(川?)が凍っていて、鯉をとることができない。そこで息子は裸になり、水面に横になって体温で氷を溶かして鯉をとった、という話し。溶かすのに何時間かかったかな。

 

その話は、何も「おまえも親孝行してくれよ」というメッセージとしてではなく、自分のことは犠牲にして、国や社会、他の人々を優先する、的なメッセージとして伝えてくれていと印象です。「自分だけのために地球は回っていないんだ」、ということも何回も聞いた記憶ありますから。

 

父の子ども時代は戦時中でしたから、日本中「お国のため」だし、また滅私奉公という価値感も強かった時代だったから無理からぬことと思います。

 

父は、それをただ口にするだけでなく、ご本人も認知症になった配偶者(私から見れば母親)の面倒をいやがるでもなく、最後まで責任もってやってくれました。すごいです。

 

そして私はと言うと、そういう価値感の影響をもろに受け、社会の望む人間になる⇒社会の価値感を優先する、という構図になってしまったと思います。

 

でもそれは父のせいではなくて、社会のせいでもなくて、はたまた私が悪いというわけでもなくて、ただただそういう流れだったというふうに今では思いますし、そんな今までの人生を愛おしく思えますね。

なんだかありがとー。